「なかがわみどり」「ムラマツエリコ」のお二人からなるユニット「k.m.p.」。彼女たちも、これまでは海辺のリゾート地「クタ」からの日帰りでウブドを訪れていたそうです。
でも、今回の旅はウブドに10日間滞在するもの。
中はこんな感じで、写真やイラストが多く、その日の行動についての説明も詳しいです。
今回は、「一都市に10日間」のゆったりのんびり滞在型旅シリーズの第2弾だそうで、第一弾はバルセロナだったと言うのですが、私、そちらの本は知りませんでした。彼女たちの旅の本は、ほとんど(たぶん全部)読んでいたのに!
あわててうちの区の図書館に予約しました。お隣の区の図書館には蔵書がなかったです。たまにこういうことも起きます。
「ウブド」って聞いて私がイメージするのは、「棚田」「伝統舞踊」「すてきな雑貨」「アグン・ライ美術館」などでした。
行ったことがないわりに、ウブドについては知っているような気がしていました。本を読んで、あるいは友人たちの土産話を聞いて、でしょうか。
友人の1人が言うには、「バリ島には文化がある」とのこと。美しい自然だけではない、ということでしょうね。だから、リピーターになるのかな?
でもこの本を読むと、私が頭に中に描いていたのとはだいぶ違うウブドの顔も見えました。
たとえば、「歩道が危険」「通常のタクシーは走っていないので、白タクさんといちいち値段交渉する」「バイクが多過ぎて、騒音と排気ガスが半端ない」などなど。
と書くと悪い印象ばかりですが、そうではありません。私が「意外」と思ったことだけ書き出しただけで(^^;)。
それから、彼女たちが気に入ったバッグ、服、Tシャツ、カフェ、食堂は、なんと日本人がデザインしたりプロデュースしたものが多いようです! そりゃ、日本人の好みがわかっているから、気に入るのも当然ですけど、バリで日本人のデザインしたものを買うという...(^^)。
でもやっぱり、ステキな雑貨類のお買い物はぜひしたいですね!
ところで、この本とは関係ないのですが、バリ島の伝統舞踊の1つとして名高い「ケチャ」は、ドイツ人「ヴァルター・シュピース」という人が作り出したそうですね。もちろん、昔からあったものを観光用に作り直した、と言うべきなのでしょうが。
k.m.p.のお二人は「あとがき」で次のように述べています。
ウブドの10日間は、お宿を求めて渡り歩いちゃうお話でした。自分たちが描いた理想の宿を探しながら、日中は、田んぼビューを歩き倒し、カフェをはしごして、夜には、毎晩のように伝統舞踊を見に行って、その後、宿に帰って踊りの練習(なんのためなのか)、そして1日のしめくくりには、宿のテラスでいろんな生き物たちの鳴き声と、南国の植物からきこえる風の音を、ビールとジュース片手にたのしむ、そんな毎日でした。
長期滞在でない旅を考えているかたにも、とても参考になる本だなぁ、と思いました。もちろん私みたいに、行く予定などまったくない者にとっても、読むだけで楽しい。
今後もこの「10日でおいくら?」シリーズは続くそうです。次の本ではどこに滞在するのかな?