今年の5月に発行された本で、図書館の「新刊案内」で見つけました。
最初に読んだ原田さんの本は「カフーを待ちわびて」でした。ブロ友さんが教えてくれて。
その当時は、原田マハさんは小説家である「原田宗典さん」の妹だ、くらいしか知りませんでした。
その後、マハさんは次々と小説を発表されて、2回直木賞候補になっています。
さて、この本ですけども、著者が旅先で出会った美味しいものをたーくさん紹介した「おいしいものエッセイ」。
著者の1年は、3分の1を「蓼科」で、3分の1を「パリ」そその他海外で、残りの3分の1を「東京」とその他国内地方都市で過ごす、という風になっているそうです。なので、このおいしいエッセイ集も、そういう地域での話なんですね。
共感したのは「一日の食事のうち、なんと言っても一番楽しみなのは朝食である」というところ。私もそうなので。
海外での食事も多いのは、著者が「アート小説」をたくさん書いているため。美術史をもとにしてフィクションを構築する手法で書いているので、どうしても取材で海外に行くから。
その「アート小説」のうち、私が読んだことがあるのは「ジヴェルニーの食卓」で、モネを題材にしたものでした。
紹介されている食べ物で私も食べたい、食べに行きたい、と思ったものを書いてみます。
ニューヨークの「ベーグル」
テレンス・コンラン卿の自宅でふるまわれた「ウナギのサンドイッチ」
パリの「生牡蠣」
青森県十和田市現代美術館のカフェの「きんぴらごぼうサンド」
東京神田神保町の共栄堂の「スマトラカレー」
京都のひんやりとした夏の和菓子「西湖」
そして見に行ってみたいと思った場所は、南フランスのヴァンスにある「ロザリオ礼拝堂」です。ここはアンリ・マティスの晩年の代表作であり、最もユニークな作品だそうです。
著者はここを「まるで小さな宝石箱のような特別な場所である」と書いています。
行けないだろうけど行ってみたいなぁ。
それからもうひとつ、著者が感銘を受けたという映画「ウーマン・イン・ゴールド」も見てみたい。これ、ご覧になったかた、いらっしゃいますか?
最後の章の最後の文章を読んで、この本のタイトルの謎が解けました。
世界中を旅して、あれこれ食べて、「おいしい!」を連発してきた私。その言葉の持つあたたかさ、喜びを忘れずに、これからも旅を続けよう。「おいしい!」を探しに、今日も明日も、やっぱり食べに行こう。
原田さんの文章は読みやすいです。
同じ今年の5月に発行された「フーテンのマハ」も予約してありますが、1ヶ月後かな、届くのは。この本にも出てきた「異邦人(いりびと)」の方はもう図書館に届いているみたいです。あとで取ってきます(^^)。
今日は終戦記念日。敗戦記念日と言うべきじゃないかしら?
亡父はサイパンに送られるところで名簿からはずされて助かったそうです。
子どもたちが大きくなった時に戦争に送られる事態になりませんように!
そして、全世界から争いが無くなりますように!