バスガイドさんが案内する時のしゃべり方で書かれています。
「皆さま、おはようございます。遠路はるばるようこそ京都へおこしくださいました。長い列車の旅、たいへんお疲れさまでございました」で始まり
「お話しておりますとお名残がつきませんが、皆さまがたのご健康とご多幸を、そして明日からもたのしい旅が続けられますことをお祈り申し上げて、お別れのご挨拶とさせていただきます。本日はご乗車ありがとうございました」で終わる、5コースが紹介されています。
この本が他のガイドブックとは違うのは、京都のあれこれについての「え、そうなの?」と思うような知識が詰まっていること。
たとえば
『本願寺には「東本願寺」と「西本願寺」があるのですが、徳川家康が、このまま本願寺が大きくなっては都合が悪いと考えたため、あらたに「東本願寺」が作られた』そうです。
また、『「二条城」の南に「二条陣屋」という、今は個人のお屋敷があるのですが、ここは京都にお屋敷を持たなかった大名の宿泊所として使われていたので、陣屋建築、防衛建築、数寄屋建築などを取り入れた珍しい建物となっていて、各部屋や廊下、風呂場にまで敵の侵入を防ぐさまざまな工夫や仕掛けがほどこされ、まるで忍者屋敷のような感じがいたします』、と書かれています。
この「二条陣屋」、昔は頼めば見せていただけたのですが、今はどうなっているのでしょうか?
有名なお寺「大徳寺」の南にある「船岡山」については、『ここは平安時代、春の七草を摘む宮中行事、子の日の遊びのおこなわれたところです。とくに娯楽もなく、外に出る機会も少ない時代でしたので、女性たちは皆精一杯おしゃれをしてやってきました。そして、摘んだ七草は宮中でお粥に炊き込んでお食事とし、健康を祈りました。これが今もおこなわれている七草粥の始まりです』だそうです。
それから、京都御苑に沿って南北に走っている「烏丸通(からすまどおり)」については、『烏に丸いと書いて「からすま」と読みますが、平安時代は漢字の通り「からすまる」と読んでおりました。ところが、当時の人々のあごの骨は、現代人と少し違いがあり「らりるれろ」の発音は聞き取りにくいものだったようで、そのうち意識的に「からすま」で止めるようになったそうです』
書き出したらキリが無いので止めておきますが、まぁ京都に関する雑学が豊富になること間違いナシ、です!
コラムとして「バスガイド トリビア」「お客さまとの思い出」「新人ガイド奮戦記」も載っています。
おまけ: 今日の「フジ」↓。
婿さんが作ってくれた「ストロベリータルト」↓。
「タルト」は、ふつうのタルト生地の上にレアチーズクリームを敷き詰め、その上にスライスしたイチゴを乗せ、最後にイチゴジャムを水とゼラチンで溶いて塗ってあるそうです。美味しいです(^^)。