ド・ジンギ著「私を知る男」。
数ヶ月前に読んだ「順序の問題」と同じ著者の、今度は長編推理小説でした。
主人公のジングは、証券会社でアルバイトをしているのですが、恋人のヘミから変わった仕事を頼まれてしまいます。
証券会社でジングの上司であるパク・ミンソの家に忍び込み、不倫の証拠を見つけ出してほしい、というものでした。不倫相手の名前は、パン・スヨンと言います。
依頼人は、パク・ミンソと別居中の妻、ムン・ソンヒで、ヘミとは親しい年上女性です。
ムン・ソンヒから、今夜は夫が留守なはずだから、捜索を実行してほしい、と連絡があって不法侵入で入り込んだジングは、誰もいないはずの部屋で、なんとパク・ミンソの死体を発見してしまいます。
驚いたジングは、自分の指紋を拭き取って逃げ去りますが、警察に留置され、その後も真犯人だろうと目星をつけられて何度も呼びつけられることになり窮地に陥ります。
昼間はマナーも人当たりも良い上司、パク・ミンソには、実はまったく別な夜の顔があったのが、じょじょにわかってきます。
彼がつけていた手帳には、付き合った女性たちに対する彼の評価が短く書かれていました。ヒドいものです。これを見た彼女たちの誰かが、パク・ミンソに殺意を抱くのは当然と言って良いほど。
こんな風です。
ムン・ソンヒ つまらない女。でも金はある。
パン・スヨン あと何回か寝たら捨てる。
犯人か、と思われる人物があと二人登場します。ムン・ソンヒの父親とパン・スヨンの前夫。証拠となるその手帳をめぐって、前夫は父親から金を脅し取ろうという魂胆です。そして前夫もまた殺され...。
最後にジングは犯人と対決するのですが、途中まで「やっぱりこの人が犯人かぁ」と思っていたのとは違う結末でした!
「順序の問題」でもそうでしたが、ジングという青年、法すれすれ、いや法を犯しても事件を解き明かそうとするので、読んでいるこちらはヒヤヒヤします。
著者のド・ジンギさんは、現役の判事さんとのこと。判事さんが、法を犯す文章を書いてどんな気持ちなのかな、なんて思うのですが(^^;)。
とても読みやすくて「どうなるの?」感でかなりのスピードで読めました。おススメです!
今、娘は主人と買い物に出かけました。私が赤子の見張り役で、ドアを開けてようすを見ながらPCに向かっています。時々、息をしているか、確認しに行きます。
授乳と授乳の間は、最高でも3時間しかあけられないので、急いで買い物をしているはずです。
「私が行けば良いのかぁ」と言ったら「ダメ。お父さんじゃ、赤子の面倒見られないと思う」と言われました。そうかなぁ?