タイトルからして、「マーフィーの法則みたいなものかな」なんて思っていた(なぜかわかりません)のですがそうではありませんでした。
「9割」という言葉も、「はじめに」の文章の中にたった1回出て来るだけ。
不安や悩み、迷いといったことは、ほとんどが、妄想、思い込み、勘違いや取り越し苦労にすぎない。「心配事の9割は起こらない」というタイトルをつけたのは読者にそれを知って欲しかったから、だそうです。
著者は曹洞宗徳雄山建功寺のご住職で、庭園デザイナーでもある人。
この本には禅の教えを元に、どのように生きて行ったらいいか、が書かれているのですが、禅語や、えらいお坊さま、あるいは有名人たちの言葉やエピソードがたくさん紹介されています。
たとえば
「脚下照顧」「喫茶喫飯」「莫妄想」「七走一座」「本来無一物」
「いまだ木鶏たりえず」「八風吹けども動ぜず」などなど。
そういう知識はともかく、この本を読んで実践したいと私が思ったことは
「朝を大切にする」→「心に余裕ができる」
「持ち物を減らす」→「身も心も軽くなる」
「今日やるべきことは今日やる」→「明日の時間が窮屈にならない」
「損得で判断しない」→「打算のない人間関係こそやがて輝く」
「子に過干渉しない」→「こどもを我が物と思わなければスポイルすることもない」
でした。
ところで、「おかげさまを感じる」の章にこんな一文があって、なぜか目がうるんでしまいました。それは
「自分は一人で自立して生きていると感じているかも知れませんが、私たちには両親がいます。その両親にはそれぞれ二人ずつ四人の両親がいます。そうして10代さかのぼると1024人、20代さかのぼると100万人を軽く超えるご先祖さまがいるのです」という文章です。
本当にそのうちの一人でも欠けていたら、今の私はここに存在しないわけで。気が遠くなりそうな数と年数。なんだか涙が出てきました(^^;)。
だとすると簡単に自分の命を粗末にはできないなぁ、とも思いました。
大きな字で読みやすい文章です。こういう種類の本は、ざっと読むと後でほとんど忘れてしまうのですが、大事だと思うところだけでも記憶に残せばいいかな、と思います。
おまけ: 昨日から編み始めたスヌードです。結局、Aのタイプになりました。なぜか時間がかかります(^^;)。だけど、やっと平編みのメリヤス編みがキレイに編めるようになりました(今ごろ!)。