本で知った著者の略歴は、面白くてよくわからないものでした。こちらをお読みください。
とにかく、エッセイスト、旅行作家、パフォーマンスアーティスト、らしいです(^^;)。表紙に写っている人物が彼です。
著者がなぜ世界一周の旅に出たのか。
「四十歳という平均寿命の折り返し地点に立ち、ちょうど仕事の節目とも重なった。今後の人生を考えながら世界一周の旅に出てみようと思い立った」そうです。
最初の訪問地はインドのデリー。そこから東へ東へと飛行機を乗りついでの世界一周。
著者が購入した航空券は世界一周チケットと呼ばれ、値段は安いものの、同じグループの航空会社でなくては乗ることができず、基本的に同じ大陸内の移動は東西いずれか一方向しか進めないなどの制約があったとか。
訪れた都市は、デリー(インド)、カトマンズ(ネパール)、ムンバイ(インド)、ヘルシンキ(フィンランド)、ブリュッセル(ベルギー)、ビリニュス(リトアニア)、ワガドゥグ(ブルキナファソ)、マドリッド(スペイン)、サンティアゴ(チリ)、ブエノスアイレス(アルゼンチン)、モンテビデオ(ウルグァイ)、ロサンゼルス(アメリカ)、ラスベガス(アメリカ)、メキシコシティ(メキシコ)。
一人メシが苦手な著者、英語もそれほど自由にあやつれるわけではない。どこなら入れそうか、店主の話が聞いてみたいけどなかなかチャンスが訪れない。そのへんの著者の逡巡、葛藤が、とても読みやすい文章でつづられています。
見た目からベジタリアンだと断定され、機内朝食がカレーになってしまったり、スペインではスペイン人が寿司をおかずに白飯をほおばっていたり、マレーシアでは女店主の笑顔につられて、美味しくもないのに連日そこに通ったり。
4ヶ月に渡る世界一周を終えたものの、「東南アジアにまったく触れていない」ときづいた著者。今度はさらに半年かけてアジアを回る旅に出かけます。
今度は飛行機だけでなく、バスや電車なども使っての「線の旅」。
今回おとずれたのは、シンガポール、コタバル(マレーシア)、イポー(マレーシア)、ヤンゴン(ミャンマー)、モウラミャイン(ミャンマー)、スコータイ(タイ)、ノーンカーイ(タイ)、ビエンチャン(ラオス)、パクセー(ラオス)、ニャチャン(ベトナム)、ウブド(インドネシア)、プノンペン(カンボジア)、バンコク(タイ)、デリー(インド)、成都(中国)、成都~南京(中国)、南京(中国)。
一ヶ所に長逗留することもあり、ホテルに引きこもり状態の生活を続けたり、ゆーっくりした旅なんですねぇ。
「世界一周ひとりメシ in JAPAN」のほうは、日本各地にある外国料理のお店をたずね歩くグルメ紀行です。
こちらもグルメ雑誌には載っていないと思われる、見つけにくいお店が多いんですね。
店主は外国人で、日本に来た理由もさまざま、店を始めたいきさつもまたいろいろ。留学で日本に来て、という人もけっこういるようです。
京都市右京区にある「スロヴェニア料理」のお店は、その時点では日本でただ1軒の「スロヴェニア料理店」だったそうです。東京で1軒、あらたにできるらしいと店主の奥様はおっしゃっていますから、今ごろは営業しているんでしょうか?
著者はブログもツイッターもやっていらっしゃるようです。ヤギも飼っていらっしゃるようですよ(^^)。
おまけ: 今朝の「桔梗咲きアサガオ」とスカイツリー。