辛酸なめ子さんは、幼稚園のころすでに「女子の人間関係は大変だ」と気づいていたそうです!
この本では「なぜヒエラルキーは生まれるのか」、「それにどう対処していったらいいか」などなど、いつもの著者らしく言いたいことを見事な文章で表しています(^^)。
まず「私立女子中」の場合、「派手グループ」「中立グループ」「オタクグループ」「それ以外」の4つのカテゴリーに分けられている。ヒエラルキーに大きな影響を及ぼしているのは「ファッションや流行への関心の度合い」だそう。
そこに「私立女子校処世術検定」なるものが出てきます。これを実際にやってみてその結果からあなたの処世術の程度がわかり、著者はそれに対してアドバイスをしています。
次に「共学の公立中」の場合の女子の人間関係はと言うと、「小学校からの仲良しがそのまま引き継がれる」ということ。それと「男子の存在を常に意識している」ということでしょう。
そして「なるほどね」と思わされたのが「小学校からの友情を大人になっても持ち続けるのは難しい。地元が一緒、というだけで仲良くなった小学校の友だちとは、成績も進路も職業の選択も、おそらく結婚や出産のタイミングもバラバラなので、大人になって会っても話題が見つからず、気まずい雰囲気になりがち」というところ。
「公立女子校処世術検定」もあります。
それから「中高生のSNS人間関係」でも女子高生3人に話を聞いているのですが、「LINE普及度はほぼ100%、クラスのグループ、仲良しの友だち、などいくつものグループに参加している」そうです。
一番怖いのは「スクショ」だそう。スクリーンショットのことですね。
後半部分では、留学した経験のある人たちに「アメリカ」「ドイツ」での学校時代の人間関係がどうなのかインタビューしています。どちらも「人づきあいはドライ」でやりやすそうです。
第4章では、大人になった女子の人間関係はどうなのか、について書かれています。「ファッション誌の編集部員」「キャビンアテンダント「セレブマダム」「アイドル」の場合について、実際にインタビューしたりその生態を視察したりしています。
姪がキャビンアテンダントをしているのですが、仕事について1年目で「辞めたい」と言ってました。
でもこの本でインタビューを受けたCAさんの場合「派閥はない」「飛行機に乗ってしまうと忙しくて、派閥や人間関係にかまけているヒマはない」そうですが。
そして彼氏いる率、90%で、意外と結婚願望が強いみたいです(^^)。
今、学生で仲間との関係で悩んでいる女子に著者は「大人になると学生時代の派閥は継承されない。環境が変われば、そのときそのときで新しい友だちと仲良くなれば良い。未来の無限な可能性に目を向けて」とアドバイスしています。
この本は主に中学生、高校生を対象に書かれてものなのかな、と思いました。
おまけ: 「トトロの森」に咲いていた「ヒルガオ」です。タネが出来にくいそうです。欲しいんですけどねぇ。