うちのマンションの駐車場でもコンクリートのスキマに雑草が出ているとつい見てしまいます。よく見かける雑草なのですが、どうしてこんなところで育つのかなぁ、と思っていました。
ところが私たちが、スキマなんて良い環境じゃないだろうにと思うのは、人間の勝手な思い込みらしいです。
植物にとって幸せな状況とは、「水も肥料分も潤沢にあり、通風も適度にあって、そしてさんさんと太陽の光が射す」状況だそうです。
そしてあとがきに、スキマでなぜ植物がうまく育つのか、詳しく書いてありました。
それによると、植物は太陽光を受け取ろうとして、一所懸命に茎を伸ばそうとする。その結果、ヒョロヒョロとなってしまう。ところがアスファルトの割れ目のようなところでは、その競争をする必要がない。なぜなら周りはすべてアスファルトだから。
しかもアスファルトの下はあまり乾くことがない。アスファルトが水分の蒸発を防いでくれるから。
問題になるのは太陽光があまりにも強い場合があること。これは植物のほうでも自分に合った環境を探し、日陰の好きな植物はスキマを避けて暗めの環境に適応している。
またもう一つの問題は大気汚染と人に踏まれる危険性。でも植物は意外に適応性のあるものが多いそうです。
取り上げられている植物は、いわゆる雑草・野草と言われるものから、「え、園芸種でしょ?」って驚くものまでありました。「ノースポール」「キンギョソウ」「ゼラニウム」「ペチュニア」などですねぇ。
こういうものは、育てている家からタネが飛んできたりしたものらしいです。うまいことスキマにタネがはさまって発芽したんでしょうね。
スキマ植物の中で、このへんでも見られる花をご紹介します。
まず「ナガミヒナゲシ」↓。
この花は10年前くらいに千葉県側から都内に攻めてきて、うちのマンションそばにも花が咲いています。と思っていたのですが、なんと最初に日本への帰化が確認されたのは都内だったそうです! はびこるスピードが速くて怖いです。日本中を制圧しそう(^^;)。
「ユウゲショウ」↓。
これ ↑は本の中の写真ではなく、今日、市川市で撮ったもの。我が家にも毎年出てきますが、私は「アカバナユウゲショウ」と呼んでいます。前に検索したらそうなっていたので。帰化植物だそうですが、4弁の可愛い花です(^^)。
この本ではそれぞれの植物について、その植物の説明とそれがスキマにどうやって適応しているか、などが書かれています。
文章を読むだけでも楽しい本です(^^)。
おまけ: 庭の「フジ」に蜂でーす。