「バルサの食卓」↓は、上橋さんの「守り人シリーズ」「獣の奏者」「狐笛のかなた」の中に登場した食べ物・飲み物を実際に作ってみた本です!
上橋さんは最初、「この企画は実現不可能だ」と言っていらしたんですね。「ゴシャなんて魚、築地じゃ売ってないし、マイカの実なんてのも、この世にはない」から。
ところが「南極料理人」として有名な西村淳さんを始めとする7人の「チーム北海道」のみなさんが、このトンデモ企画を引き受けてくれたんですねぇ。
中はこんな風 ↓です。
上橋さんはこう書いています。
「もちろん、この本に出てくるレシピは『物語の中でバルサたちが食べた料理そのもの』ではありません。でも『チーム北海道』の皆さんが、創意工夫によって生み出した、『今の日本で手に入る食材で作ってみたら、あの料理はきっとこういう味になる』という料理なのです」。
上橋さんの本を読んだ人ならきっと「これはどういう味なんだろう。どういう見た目なのかな」と思った料理の数々。それらが写真とレシピで紹介されていて、私の読んだ限りでは「作れそう」というモノが多いです(^^)。
「バム」「ファコ」「ノギ屋の弁当風鳥飯」「マッサル」「タンダの山菜鍋」「ジョコム」などなど。
それらの料理の登場シーンと上橋さんのエッセイも載っています。
そのエッセイを読むと、上橋さんは子どものころから見たり読んだりした文学・映画の中に出てくる食べ物にかなりの思い入れがあるようです。
そしてご自身の専門が文化人類学であり、特にオーストラリアで先住民族アボリジニの研究をなさっていらっしゃいます。ですから、オーストラリアや世界各国を旅して回った経験から、著書の中の飲食に関するアイディアも生まれて来たのではないかと思われます。
文庫版で薄いんですけれど、上橋さんの作品の愛読者だったら手に入れていらっしゃるかた、かなり多いのではないでしょうか(^^)。
おまけ: 今日撮った「クレマチス・モンタナ」の白花です。これはクレマチスの中で、剪定の不要な種類です。挿し木もわりと簡単です(^^)。