先日読んだ「はじめてのスワッグ」の著者の本をもう1冊借りてみました。
著者は短大の園芸学科を卒業後、イギリスに花留学。外人として最年少で国家技能資格上級を取得。その後、花店に勤務、自分の店を持つ、などして現在はフリーでTV・雑誌、広告などの撮影を中心に、展示会・パーティ装花、店舗ディスプレイ、婚礼、講師、イベント出店など多方面で活躍されています。
この活躍ぶりは著者のInstagramで見られますし、この本の最後4ページにも載っています。
そういう著者がこの本を書いた目的は、著者も楽しんでいる植物との暮らしのあれこれを紹介するため。
文中で私の目に留まった文章や写真をご紹介します。
著者がフラワーショップを任された時にコンセプトにしたことは「1本でも飾りたくなる花」にしたそうです。
当時の市場では、花束が作りやすいなどの理由で太くまっすぐな茎、上を向いた花に価値がありましたが、私の店では「茎が曲がっているの、ありませんか?」と、あえてB級品と言われるものを探しました。曲がっているほうが飾った時に動きが出るし、壁にその影が映る様子も味わい深い。何より、そのほうが自然に近い姿です。
そして、ドライフラワーづくりの基本としては
水分の少ない茎のものを選ぶ
花にしっかり水を吸わせておく
花びらが開ききらないうちにドライにする
直射日光、湿気のない、風通しのいい場所へつるす
だそうです。
こんなにいっぱいのドライフラワー ↓、いいなぁ。
花束をつくるときには
いちばん肝心なのは花選びです。意外に思う方もいるようですが、どんな花をどれぐらの分量で選ぶかによって、花束の仕上がりの印象は8割決まります。
残りの2割でするのは、形をつくりながらバランスをとっていく作業。
今の花束は、全方向から見られるラウンド型が主流になりました。背の高さに大きな差は出さず、主役、脇役のような役割もつけません。
この最後の「主役、脇役のような役割もつけません」と言うので目からウロコでした!
フラワーデザインを習っていた当時は、主役はこの花、それに添え物の花や葉、と習っていたから。やはり時が移るとともに花束のつくりかたも変わっていくんですねぇ。
それから著者の花束には特長があって
かわいくできたものには、つい毒を入れたくなります。
毒といっても、あからさまにグロテスクなものばかりを、プラスするわけではありません。たとえば、可憐な花びらの中央が黒い色をしているアネモネを加えるだけでも、十分なスパイスになります。
これ ↓なんかが「毒をちょっとだけ入れた花束」。「甘くなりすぎない」の判断基準は、男性が持っていてもかっこいいかどうか、だそうです!
そのほかに「ハーブを閉じ込めた氷の器」↓の作り方や
コニファーで作った「ミニツリー」↓の作り方も載っています。
お花の好きなかたにはピッタリの本だと思います(^^)。