図書館で借りた同じ著者の4冊のうち、これだけ訳者が違います。富原まさ江さんの訳で、これも読みやすかったです。
内容は
アメリカの小さな町に住むごくありふれた母娘、エイミーとイザベル。微妙なバランスを保ちながら生きてきた二人の関係は、ひとりの男性の出現を契機に大きく変化していく。母娘それぞれの人生における「目覚め」の物語。
となっていて、これでは簡単すぎますね(^^;)。
エイミーが娘のイザベルを連れてアメリカ北東部ニューイングランドの小さな町にやって来たのは十数年前のこと。
この町にやって来た理由を訊かれると、夫も両親ももう亡くなり、少しでもましな仕事を探しに来たのだ、と答えていました。
夫のことは最後の部分でやっと読者にもわかるようになっており、実際は彼女は未婚でイザベルを産んだのでした。それも訳ありで。
母と娘の関係と言うのはなかなか複雑なものがあると思いますが、この母娘の場合も、二人の性格、生活、過去、すべてが入り混じって愛、あるいは憎しみになっているようです。
特に印象的だったのは、エイミーが性を知り始めた魅力的な娘に嫉妬の感情を抱いたところでしょうか。自分にはもうそんなチャンスは無いと思っていたエイミーだけに。
主人公たちを取り巻く職場の人間模様も面白く読めました。
次に読むのは2014年発行の「バージェス家の出来事」で、エリザベス・ストラウトの長編第4作目になります。
またまた今朝の「江戸変化アサガオ」↓。もしかしたらこの夏で今朝がいちばんの見頃かも知れません。