水曜日に借りてきた本で、もう1冊は「子どもと一緒に覚えたい 道草の名前」という本。
両方とも図書館の「新しく入った資料」から選んだものです。
角野栄子著「毎日 いろいろ」のサブタイトルには「『魔女の宅急便』が生まれた魔法のくらし」と書いてありました。
実は私「魔女の宅急便」、アニメでは何度も見ましたが原作は読んでいません。たしか娘は持っていたと思うのですが読もうと思わなかったんです。
だから著者についても知識がなく、この本を読んで「ああ、こういう人だったのか」と思った次第です。
この本にはカラー写真がたくさん載っていて、著者のお住まい、いつも愛用の黒皮の手帳、住んでいる鎌倉の街、食べ物の話、おしゃれ、などについて著者のこだわりも含めて紹介されています。
メガネやアクセサリーなどはカラフルなものがお好きなようですが、靴は地味目だそう。
そして経歴ですけども、23歳で結婚、24歳で自費移民でブラジルで2年間生活なさったそうです!
処女作を書かれたのが35歳ですからやや遅めの作家デビューと言えるでしょうか?
「魔女の宅急便」は著者が50歳のときに出版されていて「野間児童文芸賞」「小学館文学賞」「IBBY オナーリスト文学賞」を受賞されています。
この本ですけど、角野さんの作品のファンがお読みになったらもっと楽しいでしょうねぇ。
もう1冊の「子どもと一緒に覚えたい 道草の名前」は、ごく身近で見られる道端の雑草について、名前の由来や子孫を残すための戦略など「えー!」と思うような文章ばかりで面白いです。
写真(花・葉・茎・種・生え方)もついているので理解しやすいですし、「〜を摘んだら」「〜に似ている植物」というコーナーもあります。
「カラスノエンドウ」の項では
実は「カラスのエンドウ」ではなく、カラス色の「ノエンドウ」。
「ヒルザキツキミソウ」の項では
実は雑草をいざ育てようとすると結構難しいものだが、このヒルザキツキミソウ」に限っては栽培もしやすい。もとは園芸種なので当然と言えば当然だ。
「ナガミヒナゲシ」の項では
よくあんぱんの上などに乗っているポピーシードのような種が、たった1つの花の後に千五百粒ほどもできる。風が吹き抜けるビルの谷間で長い首を揺らして、周囲にその種を大量にまき散らす姿を想像するとなんだか恐ろしい。
「ヘクソカズラ」の項では
オオイヌノフグリ、ハキダメギク、と並ぶ「気の毒な名前」の代表格。「屁糞」の名の通り、匂いが臭いことで知られる。
「ススキ」の項では
ススキの体は茎や葉はケイ素を取り込んだガラス質を持ち、非常に固く、耐久性もあるため、枯れてもそのまままっすぐに立っていることができる。
などと言った雑学も学べます。
著者のお名前に見覚えがあったので検索してみたら、前に図書館で「散歩が楽しくなる雑草手帳」と言う本を借りていて、この本の著者でもありました。2014年に記事にしています。
しっかりした造りの本でもあるので、子どもさんと一緒に読むにも良いかなと思います。