アイスランドの作家の作品で、azukinakoさんのブログで知りました。
アイスランドは火山の国、温泉の多い国とは知っていましたが、面積は日本の三分の一、人口はなんと33万人だそうですね! これは我が区の人口(45万人)より少ない! 驚きました。
小説の中でもしばしば出てきましたが「アイスランドでは殺人が少ない」そうで、これは当然かも知れませんねぇ。32万人ですから、犯罪発生数だって少ないはずですから。
両方とも主人公はレイキャヴィク警察犯罪捜査官のエーレンデュル。彼と捜査をともにするのは同僚の若者、シグルデュル・オーリと女性警察官のエリンボルク。
エーレンデュルには離婚歴があり、元妻は黙って出て行ってしまった夫にいまだに深い憎悪感を抱いている。娘は薬漬け、しかも妊娠したと言う...。息子とはほとんど音信不通になっている。
そういう彼の家族の悩みと事件の経過が同時に語られて物語は進みます。
「湿地」が先に書かれたものだったのを知ったのは「緑衣の女」を読み終えた後でした。順序が違いましたねぇ(^^;)。
「湿地」では性暴力によって引き起こされた悲劇が「緑衣の女」では家庭内暴力の末の殺人事件が起きますが、犯人探しはなかなか難しかったです。このへんも面白いですね。
主人公のエーレンデュルは、子どものころに吹雪の中で弟の手を放してしまい弟の遺体が見つからなかったことで永遠に「自分が死ぬべきではなかったのか」と問い続けています。
登場するさまざまな人物についても、家族のことがかなり詳しく書かれています。
エーレンデュルと娘との関係が今後どうなっていくのかも興味がありますね。
次は同じ作家の「声」を読みます。図書館にはこの作家の作品はこの3作品しかありませんでした。
自分の嗜好ばかりで本を選ぶとジャンルも偏ってしまいます。私の場合、エッセイ、紀行文、日記などが多くなります。
ブロ友さんの記事を読んで「面白そう」と思ったら読んでみます。そしてそれは正解なんですねぇ。
北欧の作家の小説なんて、azukinakoさんに紹介されていなかったら知ることもなかったと思います。
この2冊、読みやすいし先がどうなるのか気になってどんどん引き込まれて行く本でした(^^)。