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Channel: ハーちゃんの「ゆらゆら日記」
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湊かなえ著 「Nのために」

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この本、出版されたのは2010年1月ですが、ドラマ化されたのは今年の10月。ですが私は見ていません(^^;)。

湊かなえさんの本は、どれもベストセラーになるほどの人気。でもどの本を読んだのか、それともほとんど読んでいないのかもわかりません(^^;)。

なぜ今回、図書館で借りないで買ったのか?

それはazukinakoさんの記事を読んで「ドラマがかなり面白そう」と思ったから。娘もドラマの出来を褒めていて「原作も読みたい」と言っていました。

こちらの記事
もどうぞ。

話は、ある高層マンションの1室で夫婦二人が死に、現場にそれぞれ知り合い同士の4人がいた、という場面から始まります。

そのあとに、4人の証言が長々と、55ページに渡って述べられます。

ところが第2章からは、その証言がウソであったことがわかってきます。4人が口裏を合わせていたわけなんですねぇ。

現場にいた4人は、「杉下希美」「成瀬慎司」「安藤望」「西崎真人」。死んでいたのは、「野口貴弘」「野口奈央子」。苗字か名前にNがつく6人です。

読んだ感想ですが、

もう一度読まないといけない!
安藤はなぜ事件当日、ドアに外からチェーンをかけたのか?
希美が「奈央子の不倫相手が奈央子を連れ出すために来ている」と野口に告げなければ、この惨劇は起きなかったのではないか?
西崎が殺人罪の罪をかぶったのは奈央子のため?
奈央子は本当に自殺だったのか?


などなど疑問がいっぱい...。

このあたり、ドラマのほうがわかりやすく作られていたのでしょうか?

原作とドラマは大きく違うそうですね。原作では上記の6人以外には、野ばら荘のオーナーくらいしか出て来ないのですが、ドラマでは他にもずいぶん出演者が増えているみたいですし。

エンディングも、原作では、10年後の希美が余命半年を宣告されて島の病院に入院している。島にもどってレストランを開いている成瀬がときどき見舞いに来てくれる、となっています。

誰がどのNのために行動したのか、あるいは黙っていたのか。よく考えないといけない小説でした。

でもさすがベストセラー作家。とても読みやすいし、ナゾが多いのに引き込まれてしまう、そんな作品でもありました。

検索したら、湊さんは作品を書く上で、登場人物の性格をはっきりさせておく、そのために一人一人の履歴書まで作成しておく、と書いてあって「なるほど」と思いました。

ときどき読んでいて、「なんか登場人物の性格がもひとつわかりにくいなぁ」という感想を抱くことがあり、そういう作品は紹介しづらいですからねぇ。


おまけ: 今日の「オキナワスズメウリ」です。すべて赤くなりシワシワになっているのもあります。
美味しそうに見えるけど、有毒なんです。




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