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Channel: ハーちゃんの「ゆらゆら日記」
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はた万次郎著 「北海道田舎移住日記」

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これはだいぶ前に出版された本「アブラコの朝」を改題して文庫版で出た本ですが、この文庫版自体も出版されたのが1998年年です。

ブロ友、ばけQちゃんの記事の中に「アブラコの朝」の写真が載っていて、なんだか面白そうだったので図書館から借りました。

著者は漫画家で、もともと北海道の出身で東京と住んでいたのですが、思っていたような生活(編集者とじかに会って話しがしたい)ではなかった。楽しくなくなっていたんですね。

それで北海道に移ろうと決心し、クルマで東京から北海道まで走って、南富良野、美瑛、芦別、赤平、夕張などを見て回るのですが、住む気にはなれません。

著者の移住先の希望として挙げているのは、「山や川がある」「夕日が早くしずまない」「観光客がわらわらとやって来ない」土地。

名寄の近くで偶然目にした「下川」という地名。そこで貸家を見て回って決めたのですが、なんと家賃は7000円!

安いな、とは思うのですが、なにしろ「トイレの男用は床が腐って前方に10度くらい傾いている」「風呂場は浴槽の中にゴミが投げ入れてあり、クモや昆虫の棲み家になっている」んですから!

そして知り合いになった人たちが家主に直談判してくれた結果、家賃は半額の3500円までさらに安くなったんです。

ここに著者は寝袋で寝て、お風呂は銭湯か温泉ですませる。著者がアウトドア派の人だったから、この家に住めるんだと思いました。

どうも天井裏にヘビがいて、ゴソゴソ動き回る音がしたり、知り合いの家を訪れたらヘビの抜け殻が飾ってあったり、という描写を読むと、もう私にはムリ~(^^;)。

だけど著者の人柄なのか、すぐに次々と知り合いが増えて行き、日記には「~さんちで食事」「そのまま泊まる」などの文章が出てきて、やっぱり都会とは違うなあ、と少しビックリしました。

田舎ならではの特権は「焚き火を焚くこと」。これは本当に羨ましいです。都会で煙が出ていたら、消防署へ通報されるでしょうから。

著者は北海道で高校時代までを過ごして、その後東京に出たわけですから、両方の土地柄を客観的に見ることもできるわけで、たまに地方のお役所のやりかたに疑問を持った文章も出てきます。

読みやすくて、短時間に楽しめる本でした。



おまけ: 今日の午後4時の西の空です。



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