でも残念ながら、似たような花(ニガナ)は見つけたものの、それは正解ではなさそう。カナダで咲いている花だから、日本の雑草図鑑では探すのムリなのかも知れません(^^;)。
この本、手帳と言うだけあってとても小型です。測ったら、たて16cm弱、よこ10cm弱でした。
載っている植物はそれほど多くはないのですが、説明が面白かったです。
一部ご紹介しますと
スミレ : 春が過ぎてハチが訪れなくなると、スミレは花を咲かせることなく、つぼみの中で自分の花粉で受粉してしまう。このような花を「閉鎖花」と呼ぶ。
「スミレ」の白花 ↓。
セイヨウタンポポ : ヨーロッパでは野菜として食べられていた。日本では明治時代に北海道に新しい野菜として導入されたが、定着せずに雑草化した(!)。
「ニホンタンポポ」と「セイヨウタンポポ」の区別点は、花の下の総包片。「セイヨウタンポポ」のほうは総包片がそり返るのにたいして「ニホンタンポポ」のほうはそり返らないそうです。
ヒメジョオン : ユーミンの歌に「ハルジョオン・ヒメジョオン」があるが、ハルジョオンはハルジオンが正しい。漢字ではハルジオンは「春紫苑」で、ヒメジョオンは「姫女苑」。
カタバミ : 黄色い花のさくほうの「カタバミ」です。葉をもんで十円玉を磨くと、酸でピカピカになる。
チガヤ : 漢字で「茅」と書く。六月三十日の夏越しの大祓のためにくぐる、神社の大きな「茅の輪」は、チガヤの葉から作られる。
ワルナスビ : 私がよく話題にしている植物です。命名者はなんと「牧野富太郎博士」。始末におえない雑草。
これ ↑は、お茶の水で生えていたものですが、あまりにも立派なので、雑草の中でも1番の悪者と知るまでは園芸種かと思っていました(^^;)。
この本でも「花の美しさ」で星三つもらっています。
シロツメクサ : 四ツ葉の発生は、突然変異のほかにも、踏まれることによって成長点が傷つく奇形の場合もある。そのため、よく踏まれる場所で四ツ葉は見つかりやすい。四ツ葉って奇形なのかぁ(^^;)。
ニワゼキショウ : 公園の芝生などでは、これだけが抜かれないで残されることもある。可愛らしさも雑草にとっては武器である。なるほど~。
ネジバナ : 昆虫が訪れやすいように横向きに花を咲かせるが、一方向だけに花をたくさんつけると傾いてしまうため、万遍なく周囲に花をつけてバランスをとっている。そうだったのか...。
ヘクソカズラ : 臭いが特徴的だが、花は可愛らしいので、どんな女性も年ごろになれば美しくなることを指して「鬼も十八、番茶も出花」ということわざがあるが、同じ意味で「屁糞かずらも花盛り」ということわざがある(^^;)。
エノコログサ : エノコログサの粒は小さく食用にならないが、ライターで穂をあぶると、粒がポップコーンのようにはじけて、食べることができる。知らなかった...。
オオオナモミ : とげの先がかぎ状に丸まっていて、衣服にからみつく。スイスの発明家が、オナモミと同じ構造のヤマゴボウの種子を観察して面ファスナー(マジックテープ)を発明した。
スギナ : スギナは地面深くに根茎を伸ばすため、根絶が難しい雑草。昔の人は「スギナの根は地獄まで伸びている」と嘆いた。アメリカまで伸びているという人もいる(^^;)。
ショカッサイ : かつては東京のみで見られた「東京の雑草」であったが、最近では分布を広げている。東京の「花ゲリラ」と呼ばれる人たちによって広がった、とも言われているそうです。やたらにタネをまくのは良くないですね(^^;)。
別名「ムラサキハナナ」、漢字で書くと「諸葛菜」です。
ヒガンバナ : 土の中の花芽は、温度の変化だけを感じて季節を知る。
ヒルガオ : 種子がほとんどできないので、もっぱら根茎で増えていく。
アサガオに似て非なるしつこい雑草、だそうです。私がタネが欲しくて探しているのですが、やっと見つけたタネのなるヒルガオの株は貴重な存在のようですね(^^)。
日本では外国からやってきて繁茂した帰化雑草が問題になっているけれども、「イタドリ」はヨーロッパで帰化して問題に、「ススキ」は北米で外来雑草として問題になっているそうです。
またこの本、「見つけやすさ」「花の美しさ」「しつこさ」を3段階の星マークで分類してあるのですが、「スミレ」の「花の美しさ」が、星2つなのが理解に苦しみます(^^;)。キレイじゃないのかなぁ。「セイヨウタンポポ」なんか、すべてで星三つなのですが...。
今までけっこう雑草についての本を借りて読みましたが、これほどそれぞれの植物の秘密(雑学)が書かれているのは初めてでした。小さいわりにお値段が良い(1600円)けれど、これはお買い得だと思います(^^)。
おまけ: 今日の夕焼けで~す。