キム・ユンドク著 「私たちはみな愛を知らない男と暮らしている」 という韓国語のエッセイ集 ↓です。 海さんからお借りした本のうちの1冊です 。
もともとは 「朝鮮日報」 のコラムに連載されていたもののようです。
この本には70篇近くのエッセイが載っていますが、ほとんどが2ページくらいの短いものです。
結婚生活についての内容が多く、姑問題、夫とのあれこれ、それが大きな問題になると離婚、などなど。
「ああ、韓国の女性たちも同じように悩んでいるんだなぁ」 と同感する文章がたくさん。
また子どもに関する悩み、特に韓国らしいのはやはり教育問題でしょうか。 そのために夫側からは 「子どものことにかまけて自分の面倒をみてくれない」 と言う不満の声も聞かれます (^^;)。
チュソク (日本のお盆のようなもの) に妻が子どもたちにだけプレゼントをあげて夫には何もくれなかった。 それが発端となって夫婦ゲンカに発展。 夫の実家から妻の実家へクルマで向かう途中のこと。
へそを曲げて機嫌の悪い夫に 「なによ。 私の家に行きたくないの? あなたはいつでもそうよね 。一度だって私の実家に喜んで行ってくれたことないじゃない」
こういうの我が国でもありそう (^^;)。 この後、夫婦は激高のあまり口にしてはいけない言葉まで言ってしまう...。
この後どうなるか? うーん。 書いちゃおうかしら。 でも読みたい人は買って読んでくださいね。
5歳の時にスウェーデンに養女に出された女性の話しには、胸を打つものがありました。
彼女の母親には幼い彼女を育てられない事情があった。 女性が28歳の時に母親と再会するのですが、その時、母には新しい家庭があり3人の子どももいる。 今では自分も母親になった女性はこう望んでいます。 「せめてお母さんが亡くなる前に、異父兄弟に私の存在を知らせてほしい」 と。
なにしろエッセイの数が多いですから、いろんな状況、いろんな性格のアジュンマ、アジョシたちの話しが楽しめます。
時に 「ふふっ」 と笑ったり、目がウルウルしてきたり...。
韓国語を勉強している私たちは、バックの韓国社会についても知りたいわけで、そういう意味でこの本はリアルな韓国の日常を垣間みられる本だと思いました。