GWも終わりましたが、本当に近くを用事でチョロっと移動しただけ、でした。ある意味、素晴らしいGWでした(^^;)。
この本ですが、ファンタジー、SF、武侠などのジャンルの短編集です。タイトルは日本語では「夢を歩く」です。
武侠小説というのは初めてでした。池波正太郎の「剣客商売」を彷彿とさせました。
タイムマシーンを題材にしたものも2作品ありましたね。
私が面白かったのは「門番」という作品で、これも武侠小説です。
門番の父を手伝おうと、門前に積もった雪を片付けている6歳の少年の前に男が現れて少年のやろうとしていたことをさっさとやってくれるんです。その男は自分も門番だ、と言うのですが、後になってその本当の意味が明らかになってきます。
のどかな始まりと思ったこの作品ですが、実はかなり緊張感ただよう展開になって行きます。
6歳の雪の日に、9歳の時の血にまみれた夜に、そして11歳の暖かい秋の日差しの中で登場したその門番の男。その男の存在、その男に関する記憶が、少年をまた父親と同じ門番という職業に就かせることになるんですね。
私はファンタジーとかは縁の無いものだとずっと思ってきました。でもいろいろ読んでいるうちに全く違和感を感じない、それどころかその中に引き込まれて行くのに気づきました。この短編集の作品も「?」と意味のわからないものもありましたが、それはそれなりに面白く読めました。
ただ残念なことが1つありました。
それは6番目の「ミシン リンク」という作品を途中で投げ出してしまったこと(^^;)。
どんなに辞書を引く回数が多くても今まで途中で読むのを止めた作品はありませんでした。でもどうしてもダメだった。始めの8ページくらいはがんばって読んで行ったのですが、辞書を引いてもわからない単語が多過ぎる、SF特有の用語が散りばめてある、文章の言っていることが理解できない、などで放棄せざると得ませんでした。ガックリです。
私のしつこさ、ガマンが足りなかったのかなぁ...。
でもそれを除くと、読むスピードが上がったかな、という実感も持てました。やはり少しずつでも毎日読む、これは大事ですね。
おまけ: 「十月桜」に実がひとつだけ成りました(^^)。