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Channel: ハーちゃんの「ゆらゆら日記」
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山田清機著 「東京タクシードライバー」

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これは新刊本で、なにかの書評で見て図書館に予約してあったものです。

内容は、著者が東京のタクシー会社に出向いて、そこでドライバーとして働いているかたに話しを聞く、というもの。なぜタクシードライバーになったのか、が主なテーマですね。

学校を出てそのままタクシードライバーになるかたもいると思われますが、ほとんどのかたは何らかの事情があって転職したかたではないでしょうか。

1人目の荒木さんのタクシードライバーになるまでのいきさつは、ドラマ以上に波瀾万丈です。

13年間勤めた会社をやめる→実家の食堂を手伝う→家を飛び出し都内で「新聞の販売拡張員」になる→やめてホームレス状態でいるところを「ホームレス支援団体を名乗るNPO法人」にさらわれる→テレクラ勤務→タクシードライバーになる

こんな風。これはごく簡単に書いたのであって、実際は離婚して親権を奥さんにとられ、子どもさんに会えないなど、さらにいろいろな苦労を味わっていらっしゃいます。

他の12人のドライバーさんも、「結婚相談所で知り合った、バツイチで3人の子どもさんのいる女性と結婚し、かれらのために一所懸命に働く高木さん」「初めての営業で7万円もだまし取られながらも、お金が無いと言う客に金を貸してしまう権藤さん」「不倫している女性客の話しを聞いてやって、自分と付き合えと言ってしまった上野さん」「会社勤めは向いていないから専業主夫になるという夫の言い分を認めて、自分がタクシードライバーになってしまった児島さん」「ブルガリア相手の商社を設立し、得意の絶頂にいながらも、東欧民主化の余波を受け8億円もの借金を背負った高橋さん」などなど。

タクシードライバーの仕事としての良い点は「時間が自由に使えること」「人の下で働かなくてもいいこと」などのようです。

またタクシー業務のあれこれや、どうやったら良いお客をつかまえられるか、などという裏話も載っています。

女性のタクシードライバーさんを私は尊敬しているんですね。運転にも自信があるんだろうし、もっとも早く目的地に行く道も把握している。元気で若かったら挑戦したい仕事の1つです(^^)。

もちろん大変なこともありますよね。密室に二人きりなんかにもなるんだし、その人がそのスジの人だったりもするだろうし。

そういう意味も込めて、尊敬しています。


ドキュメンタリー番組を見ているような、そんな感じの本でした(^^)。


おまけ: ビオラにタネができ始めました。手袋が破れてるけど...(^^;)。



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