おととい図書館から借りてきた本です。
小野美由紀著「人生に疲れたらスペイン巡礼」
この本は、皆さんもご存じの「カミーノ・デ・サンティアゴ」を歩いた経験を書いたもの。
「カミーノ・デ・サンティアゴ」とは、カトリック三大巡礼路のひとつで、スペイン北西部に向かって伸びる、キリスト教の巡礼の道なんですね。目的地はカトリック三大聖地のひとつ、「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」。全部歩くと800kmになるそうです。
私は「巡礼」とか「お遍路」とかに興味があって、この特集がある番組はよく見るんです。
比叡山の「千日回峰行」は、一般の人がするわけではないけれどやはり気になります。
なんでしょうね、宗教は関係なく、ツライ道中を歩くことで自分が変われるのか、ってところに興味が湧くんでしょうか?
小野さんは、全行程は1回ですけど、その前に部分的に2回この巡礼路を歩いていらっしゃいます。
小野さんが、ある時に出会った韓国人宗教家学者である金良枝さんに、「最も感銘を受けた場所はどこですか」とたずねて返ってきた答えが、スペインの巡礼路「カミーノ・デ・サンティアゴ」だったんだそう。
「人生と旅の荷造りは同じ。いらない荷物をどんどん捨てて、最後の最後に残ったものだけが、その人の人生なんです。歩くこと、この道を歩くことは、『どうしても捨てられないもの』を知るための作業なんですよ」
就職できない自分にすっごくすっごく焦って困っていた小野さんは金さんのこの言葉を頼りに旅に出たんですね。
この巡礼路にはいくつかの出発点があり、コースもいくつかあるようです。
全行程を一度に歩かなくても、少しずつ何回かに分けて「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」にたどり着いても良いわけです。
この本を読んでいちばん印象に残ったのは、道中かなりたくさんの人と出会う、ということでした。ほとんどが日本人以外の人たち。歩く理由もさまざま。
私は歩けないけれどこの本を読んで一緒に苦しい山越えをしている気分にもなれました。
今日は朝から冷たい雨。主人は婿さんと赤子を拾って登園させ、婿さんを会社まで送りました。もう何回もあることじゃないから、と言ってました(^^)。