図書館の新刊案内から選んだ本 ↓ですが、ハードカバー版ではもうだいぶ前に出ていた本のようです。
著者はイギリス人で現在はスコットランド在住。1924年生まれ。 そして私は知らなかったのですが、この著者の作品は世界中に愛読者がいるそうです。
タイトルから 「ジュニア小説かな」 なんて思いますよね。そうではありません。
この本は短編集で、舞台はロンドン、スコットランド、コーンワル。
主人公は 「スキーで滑降するのが怖くて彼について行けず、もう2人の関係を終わりにしようと決心する女性」 「上司夫妻が招待日の前の晩に突然現れてアタフタする夫婦」 「夫の死後、2人のこどもを寄宿舎に送り、住まいの半分を考古学の教授に貸した未亡人」 などなど。
いくつかの作品では、年のいった登場人物が現れて、若い人の生き方にちょっとしたヒントをくれる、あるいは彼らの考え方を変えてしまったりもします。
淡々とした文章なのですが、なんか暖かい読後感、そして背景にあるイギリスの風景や空気感まで感じられる、そんな作品でした。 特に著者がコーンワル出身ということで、ひとけの無い海辺を散歩する場面が多く印象的でした。
長編で読みたいものもあったので、早速図書館に予約しました。 以前はずいぶん読まれていた本のようで、それぞれ蔵書が複数ありますが、今は貸し出しゼロの状態でした。 すぐに届くと思います。