ブロ友のNさんの記事で知った本です。
私たちのすぐ身近に神様がいる。大昔から生きてきてその存在は消えることはない...。
第1章の「幸せな死神」を読んで涙が〜(^^;)。
主人公は社会人生活3年目のOL、榎本帆奈。
行きつけのバーで酔った勢いでウィスキーを隣りにいた死神の頭にぶちまけたことで、その死神を召喚したことになってしまいます。
その後、何度も死神(チョーカッコいい男性)は不意に彼女のそばに現れます。
帆奈はあこがれのグラフィックデザイナーに交際を申し込まれ恋人同士に。
そんな幸せいっぱいの帆奈のもとに死神が疲れた顔でやって来ます。
死神は帆奈が幸せの真っ最中だということも知っています。
そして自分は幸せを感じられないのだと帆奈に告げます。
唯一、死神が幸せを感じることができるとしたら、それは人の誕生の瞬間に立ち会うことなのだ、とも。
帆奈は「私、きっと結婚して、赤ちゃん産むから」と約束します。
そして赤ちゃんが産まれて泣き声が響く中、死神は本当に嬉しそうな微笑みを浮かべます。
が、しかし、死神の色がだんだん薄くなって行くではないですか!
「私たちは誕生に出会うことはないんです。それはあってはならないことなんです。もし誕生の瞬間に立ち会うことがあったのなら、私たちの存在は消えてしまうんです」
「私たちの<幸せ>は消えることだったんです。この死神の役目から逃れること。それだけが、私たちの<幸せ>なんですよ」
「あなたの赤ちゃんが生まれる瞬間に立ち会えて、本当に私は嬉しい。生まれ落ちた命はただそれだけで愛しいものなんですね。今、それを感じています。喜びを感じています。そしてそれは」
どんどん薄くなって行く死神は胸に手を当てて
「幸せです」
そして消えて行った...。
第2章から登場する神たちは「貧乏神」「疫病神」「道祖神」「九十九神」「福の神」です。
目がウルウルしたのは第1章だけではありませんでした(^^;)。
そして読んだ後、なんだか気持ちが温かくなりました。
もしかしたら、私たちの身近にいるアノ人も神様のひとりだったりするかも?
おススメです!