まず
垣谷美雨著「あなたの人生、片づけます」
これは前にも書いたと思いますが、ブロ友のぶーちゃんさんの記事を読んで刺激を受けて図書館から借りた本。
「片づけ屋」の大庭十萬里 (おおばとまり)が主人公。
この本では4つのケースで大庭十萬里が腕を振るう(!?)わけですが、どれも自分が大庭に依頼したのではなく、親とか子供が「なんとかしてほしい」と大庭に頼んできたもの。
来たその日に大片づけをするのかと思いきや、初日は家の中を見回りながら住人と会話を続けます。その会話と部屋のようすから大庭はなにが問題なのか探り当てるわけです。
そしてその日は「片づけられない度」を判定するにとどまります。4つのケース、すべてが「重症」という判定を下されます。
もし「重症」と判断されると、月に二回の指導が三ヶ月間つづくわけなんです。しかも半年後にはチェックがある。
最初のケースの主人公である永沢春花の場合、彼女は職場の上司と不倫関係にありました。
相手は妻と別れて春花と結婚すると言っておきながら浮気を繰り返す男。
大庭十萬里は春花が不倫していることに気づき、思い切った行動に出ます。春花の母親のふりをして相手の上司に電話をかけるのです。
その結果、相手のいい加減さがわかってしまいます。
その時の春花の心境は
真実を見つめることが怖いから、真正面から見ずに、徐々に諦める訓練をしてきた。だって、もうとっくにわかっていたことだった。
十萬里が最後のひと押しを買って出てくれたにすぎない。
初めて訪問したときから、彼女はすべてを見抜いていたのだ、きっと。
あとの3つのケースもそれぞれ面白かったです。
望月麻衣著「京都寺町三条のホームズ 6」はシリーズもので、もう①から⑦まで読んでしまいました。⑧は9月に出版予定ですから、図書館に入るのは年末くらい?
宮田珠己著「スットコランド日記」
これは後に出版された「スットコランド日記 深煎り」を先に読んでしまったわけで、この「スットコランド日記」を読んで初めて、なぜタイトルが「スコットランド」に似ているのかわかりました。
この本の最初の一行が
今住んでいるマンションの窓からスコットランドが見える。
なので。
そこからの景色がスコットランドのように見えるそうです。武蔵野らしいんですが。
日記なので、その日の行動や気持ちが書かれています。
目立つのは、仕事をしなくては言う気持ちはあるのだがなかなか取りかかる気にはなれないと言う文章。
たとえば
おととい、昨日と快調に小説を書き進んでいたが、今日になって気持ちが負けそうになった。だって雲ひとつない秋晴れなのだ。どうしようどうしようと葛藤しつつ、仕事場のまわりをぐるぐる散歩。このままどこかへ行ってしまおうか、それとも日の射さない仕事場にこもって、金になるかどうかもわからない小説をじめじめと書くのか。ここが思案のしどころだ。
結局、ぐっと心を鬼にして小説にかかる。
しかし朝起きたときから気分がすぐれず、曇天のせいで気分がブルーなのかと思っていたら、いざ仕事をし始めた途端、悪寒がし、さらに頭がボーッとして喉が痛くなってきた。
このことから、休日の仕事は、体に深刻なダメージを与えるということがわかった。
そして、ワハハハ、ではなく、クスッと笑ってしまうことが多い本でした。
ちょっと抜き書きしてみますと
締め切りはまだだが、早めに書評エッセイを書いて、寝かせておく。うまくすると醗酵する場合があるからだ。
オリンピックが終わって、阿呆になっている(尾崎放哉)←ウソ
関係ないが、とても恥ずかしい事実を発見をした。私はこんな物書き稼業で生きておりながら、今日の今日まで、居丈高を "いじょうだか" だと思っていた。"いたけだか" だってウソだろ? ウソだと言ってくれよ。いたけだかいたけだかいたけだかたけやぶやけた。
ホホホホ。
挫折しそうな本を読んでいる途中、この本を読み始めると心がホッとします、なぜか。
と言うことは挫折した本もちかごろだけで数冊あったわけで(^^;)。
おまけ: タネまきをしたのに花が咲かなくて「もうダメね」と思っていた「フライングソーサー」が咲きました ↓。ビックリ!
昨日、ポールのてっぺんに変わった形のつぼみがあったので「ん?」と思っていたのですが「フライングソーサー」だったんですね!
つぼみはこんな形 ↓。とがっています。
今朝は恐ろしいニュースが飛び込んできて、北海道には数人の知り合いがいるので心配しました。襟裳岬にもツイ友さんがいらっしゃるし...。
のんきにブログ書いている場合かな、とか思いました。
どうなるんでしょうか、世界平和は。