このあいだ読んだ「カキフライが無いなら来なかった」に続くお二人の自由律俳句の本、第二弾です。
俳句について知らない私が言うのは変なのですが、こちらではさらに自由律俳句度(!?)が上がっているように感じました(^^)。
この本の構成は前作と同様で、二人の俳句が数ページ続いたあとにそれぞれの1句とそれにまつわる散文がある、と言った具合です。
合間に載っている写真もお二人が撮ったものだそう。
あとのほうに俵万智さんの「解説」があり、こちらに「まさにそうそう」と思われる文章があったのでご紹介します。
一行の詩から触発されて、さまざまな記憶を蘇らせたり、勝手な想像をふくらませたり、自分だけの妄想にふけること。それが、この自由律俳句集を読む醍醐味のひとつだろう。
せきしろさん、又吉さんに共通しているのは、居心地の悪さや、間の悪さ、世界から微妙にズレたものへの共感、そしてそれらに向けられた繊細で敏感なまなざしだろう。また、誰もが「あるある」と膝を打ち、くすっと笑ってしまうような共感詩としての一面も、見逃せない。
さて、お二人の自由律俳句の中から今回わたしが選んだのは以下のもの(厳選した結果)。
せきしろさんの句
スイカに対する感動が年々薄くなる
ベランダの暑さが東京
影が壁で折れる
紫陽花どころじゃない腹痛
カップやきそばを食べながら弔電を送る
葬式なのに天気が良い
中が丸見えの家だ遺影とテレビ
又吉さんの句。
サラダは取り分けてくれたが
自分の分は無いだろう土産に怯える
カゴの中身でカレーとばれないか
奮って参加したわけではない
鍋沸騰しろ会話が無い
初対面の気がしないと言われても困る
独りなのは真夜中のせいだけでは無い
実は「私にもできないか」と思って考えてみたのですができませんでした(^^;)。
俵万智さんも「解説」で
「自由律ってことはカタチが自由ってことでしょ? いいじゃん、ラクだし、堅苦しくないし」と多くの人は思うかもしれない。が、ここだけの話(というほどのこともないが)形は決まっていたほうが、だんぜんラクなのである。
と書いています。
そうなんだ...(^^;)。
ほかに最近借りて読んだ本は、原田マハ著「あなたは、誰かの大切な人」と、李方子著「歳月よ王朝よ」です。
それについてはまたいずれ書きますね。
各地で大雨、地震などが続きますね。土砂災害など起きているようです。気をつけてくださいね。