Quantcast
Channel: ハーちゃんの「ゆらゆら日記」
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3633

せきしろ×又吉直樹著 「まさかジープで来るとは」

$
0
0

 

 

 

このあいだ読んだ「カキフライが無いなら来なかった」に続くお二人の自由律俳句の本、第二弾です。

 

俳句について知らない私が言うのは変なのですが、こちらではさらに自由律俳句度(!?)が上がっているように感じました(^^)。

 

この本の構成は前作と同様で、二人の俳句が数ページ続いたあとにそれぞれの1句とそれにまつわる散文がある、と言った具合です。

 

合間に載っている写真もお二人が撮ったものだそう。

 

あとのほうに俵万智さんの「解説」があり、こちらに「まさにそうそう」と思われる文章があったのでご紹介します。

 

 一行の詩から触発されて、さまざまな記憶を蘇らせたり、勝手な想像をふくらませたり、自分だけの妄想にふけること。それが、この自由律俳句集を読む醍醐味のひとつだろう。

 

 せきしろさん、又吉さんに共通しているのは、居心地の悪さや、間の悪さ、世界から微妙にズレたものへの共感、そしてそれらに向けられた繊細で敏感なまなざしだろう。また、誰もが「あるある」と膝を打ち、くすっと笑ってしまうような共感詩としての一面も、見逃せない。

 

さて、お二人の自由律俳句の中から今回わたしが選んだのは以下のもの(厳選した結果)。

 

せきしろさんの句

 

 スイカに対する感動が年々薄くなる

 

 ベランダの暑さが東京

 

 影が壁で折れる

 

 紫陽花どころじゃない腹痛

 

 カップやきそばを食べながら弔電を送る

 

 葬式なのに天気が良い

 

 中が丸見えの家だ遺影とテレビ

 

又吉さんの句。

 

 サラダは取り分けてくれたが

 

 自分の分は無いだろう土産に怯える

 

 カゴの中身でカレーとばれないか

 

 奮って参加したわけではない

 

 鍋沸騰しろ会話が無い

 

 初対面の気がしないと言われても困る

 

 独りなのは真夜中のせいだけでは無い

 

実は「私にもできないか」と思って考えてみたのですができませんでした(^^;)。

 

俵万智さんも「解説」で

 

「自由律ってことはカタチが自由ってことでしょ? いいじゃん、ラクだし、堅苦しくないし」と多くの人は思うかもしれない。が、ここだけの話(というほどのこともないが)形は決まっていたほうが、だんぜんラクなのである。

 

と書いています。

 

そうなんだ...(^^;)。

 

ほかに最近借りて読んだ本は、原田マハ著「あなたは、誰かの大切な人」と、李方子著「歳月よ王朝よ」です。

 

それについてはまたいずれ書きますね。

 

各地で大雨、地震などが続きますね。土砂災害など起きているようです。気をつけてくださいね。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 3633

Trending Articles